赤道直下の小国イビヤの大公爵バールは、命を狙われたため来日し高校のフランス語教師に身をやつす。そして大公爵の護衛として本国の「近衛師団」６期生の５人の少年が派遣される。アカデミックアクションストーリー。
シリアス一辺倒ではなくかなりコメディ的というか女性向け萌え要素満載な内容。
大公爵は命を狙われたからではあるけど日本の生活をものっそい満喫する軽めなおっさんキャラだし、護衛であり主人公である５人の少年たちは各々女性が好みそうなキャラ設定になっているし。
とはいえメインキャラの本国の成り立ちとか王族の設定とか主人公たちが所属する近衛師団の設定、主人公たちのミッションや敵側の陰謀と事件のからくりの骨組みや展開は実にしっかりと作られていてこの方面が好きな人にもそれなりに楽しめる内容。設定の説明も噛み砕いててわかりやすいしね。
作品としてはそれなりに完成度は高いのですがやはり５人の少年のキャラ設定が気になるなあ。当時一世を風靡した某Wを元にネタにしているであろうことはわかる人にはすぐわかる。というかほぼそのまんまか？？
共通の大きな使命はあれど、１つのチームにも関わらず個々のミッションでは割とバラバラな行動をする展開というか５人まとめての連携ってのが少ないところとかも似ているし。
某Wを下敷きに５人内でのほんのりほのかにBL的人間関係やドタバタ劇があるあたりは本当に同人誌のようでした。角川だからOKが出たのかそういうコンセプトでと編集側が要望したのか。
まあ総じて娯楽ものとして楽しめました。
椎隆子
あすかコミックス全４巻 / 角川書店
ジャンル：少女・コメディアクション / 好み度：★★★☆☆