デス・スウィーパー きたがわ翔

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真剣に思うものもなく適当で安穏とした生活を送っていた大学生の裕行。彼には医大生だったが突然中退し下宿の部屋に引きこもった兄がいたが、その兄は餓死自殺をしてしまう。
兄の変わり果てた姿とその凄惨な部屋に言いようのない衝撃を受け、また黙々と清掃する兄が青年に惹かれる。青年は遺体遺品の処理清掃を請け負う清掃会社の人間だった。裕行はその清掃会社にバイト入社し、青年とコンビを組んで清掃の仕事を体験していく中で生と死を学んでいく・・という展開かな。
兄の自殺現場を見た故それなりの覚悟をして仕事に赴くも耐え難い現実に何度も逃げ出しそうになるもその中でなにかを見出していっている模様。
画力が実写的で無駄な線がないため読みやすく物語に入りやすいです。現実の死の隠蔽のくだりはそういえば・・・と感じました。死体になった当人のみならずその人に関わった生きている人間の描写もリアリティがありましたね。変死した人って自殺や事故いろいろ理由はあるんだろうけどたった一人で死んでいくんだよね・・。
現実設定で人の生と死が主題のものは正直気分がへこむので避けてしまうのですが描きこみはいいので見ていきたいです。
・・・でラストまで読みましたが・・最終巻のオチはなかろうよ、と思う人は多いんじゃ・・。大人の事情もあったのでしょうが、ここまで失速していったタイトルもめずらしいかも。

きたがわ翔
角川チャージコミックス全5巻/角川書店
ジャンル:青年 / 好み度:★★☆☆☆