しっぽのきもち かんぺき 南野ましろ


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新太と由惟が飼っている子猫・ヤタカはある日怪我をした成猫を見つける。懸命に知らせるヤタカたちに、飼い主はその猫を拾って飼うことに......。子猫のヤタカ、クロ、おっさん猫ゴロちゃんのほのぼのな日常を描いた物語。
ハートフルというか癒し系というかとにかく読んでいて和む作品です。主役の猫たちは擬人化もデフォルメもしていないまんまリアル猫です。猫が持つ、あの独特の柔らかなフォルムが絶妙に描かれていますね。上手いな~。いやーこれを読んでいたらマジ猫を触りたくなります。猫語→日本語訳で会話している彼らですが(笑)ヤタカたちの行動は、ああ、あるある、と感じるものが多いです。お台所事件とか、葉っぱ事件とか。ゴロちゃんとヤタカのスキンシップがいいですね。ヤタカの無邪気さもかわいいけどゴロちゃんの老成したキャラも好きだなあ。めんどくさいと顔に出ていてもなんのかんのと面倒見がいいとことか。萌え。
作品の雰囲気が初期っぽいなあと思っていたら、1回目はデビューのころだったようです。
あ、なんでジャンルがボーイズかというと、飼い主がホモカップルで巻末に彼らの愛の物語(笑)が描かれているから。なんかなー。ボーイズ嫌いな人も読んでほしいなあと思う作品なので構成が中途半端だと思うのは私だけか。まあガストなので無理にでも入れないといけなかったのかも。

南野ましろ
アクアコミックス全1巻 / オークラ出版
ジャンル:動物メルヘン・ボーイズラブ / 好み度:★★★★★

ガストコミックス絶版、2010年にオークラ出版から新作描きおろしを収録して再発売。
一応ボーイズラブもちょろっとありますがメインはあくまでにゃんこたち。BL描写の露出が少なかったんだよなあ、このころは。巻末のBLってこんなにぬるかったっけと思った私(汗)