昼中でも勝手に眠りに入ってしまう少年は、眠る間に見るファンタジーな世界の中で一人の少女に出会う。その少女と現実で再会し彼女は同居することになる。彼女は夢渡りという特殊な力を持っていた。そして少年は夢の住人の少女となしくずしに契約し少女と同じ夢渡りの能力を得、少女と共に夢を渡ることになる。
夢渡り、というのは夢を共有する能力というべきか。メインキャラたちが現実と夢の世界を行き来して物語が綴られていきます。
主人公まきこまれ展開で設定も特殊ではありますが、現実世界とのリンクが不可欠な世界観のためファンタジーだけど割りと地に足がついた内容だなという印象を受けました。個々のさまざまな感情で形成されるという意味合いでの夢を描いているし、夢の中に入りっぱなしじゃなく現実での生活もしっかり描かれているわけだし。
主人公たちとからむ人間の人物像を描きつつ主人公が置かれた状況になじんていくって展開かな。じっくり物語が構築されているのである程度巻を進めていけばさらに化ける内容な気がします。
大岩ケンジ
角川コミックス・エース全2巻/ 角川書店
ジャンル:少年・ファンタジー・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
一部完名義で終了。