日々を嬉々として暮らしているとは言いがたい人々が、魔がさしたというかちょっと思いついた悪戯心からとった行動が妙なつながりを持ってしまいずるずると意図しない方向へ持っていかれていくという展開。
あらすじをかくとどうもながくなるのであきらめたほどに読んでみてくれと言うしかない内容（どんなんだ）
どちらかというと人生後ろ向きな登場人物が多く出たり、社会が悪いんだみたいな主張がちらほら見えたりするのは著者のカラーなんでしょうが話の広げ方が緻密で計算されているなあと感じたり。
エピソードに緊迫感があるようで実は薄かったり登場人物はハイテンションなのに読む側にとってはそう感じなかったりするのは熱意のベクトルがずれているからなのか。この辺の温度差が絶妙。
後ろ向きな独特の雰囲気が嫌いでなければなかなかに読み応えのあるタイトル。
青林工藝舎から第一巻が出た後、完全版が講談社から出ました。
福満しげゆき
モーニングKCDX全１巻 / 講談社
ジャンル：青年 / 好み度：★★★☆☆