魔導士育成を旨とする魔法学院に通う少年ルーウィンを中心に繰り広げられるファンタジー学園物語。
主人公は魔法を習う部に所属するも魔法がほとんど使えず孤立していた。そんな中図書館で他の部の生徒とであったことから主人公は潜在能力を開花させ自分を見つめなおし成長していく。
剣と魔法のファンタジー学園アドベンチャー。設定も話もこれほど直球なファンタジーものを久しぶりに読んだ気がします。はじめは出会いや事件や友人との交流を通した主人公の成長物語、そして徐々に世界と主人公の関わりがあきらかになっていくという展開。
著者は元々イラストレーターということで画面の描き込みは半端じゃないです。正直なところ、はじめはきらきらしすぎて読むのが大変でしたが画面構成が秀逸だからかすぐに慣れました。技量って大事なんだなあ・・。
物語はシリアスながら愛らしい絵柄がそれを和らげ読みやすくなっている感じ。本格ファンタジー設定なのではじめの説明ネームが多くちょっと心が折れそうでしたがすっとばしても主人公たちの立ち位置はわかる構成なのがよかったです。ファンタジー設定が綿密に組まれており、世界設定をきちんと把握できれば物語の深遠さも楽しめる仕様。
ファンタジー設定による冒険やアクションも見ごたえがありますが著者は主人公たちの心情描写に重きを置いているのかなと感じる演出でした。
翠川しん
シリウスコミックス６巻 / 講談社
ジャンル：少年・ファンタジー / 好み度：★★★☆☆