少年・智彦は5歳のときから一途に想い続けている相手は、父の友人の青年僧侶の仁さん。年を追うごとに募る恋心を抱く少年とお坊さんとの物語。
小さい男の子が年上の人に淡い恋心を抱くのはよくあるのですが、ボーイズなので相手が男というわけで。智彦の父親(仁の友人)も学生時代から形にならない(自覚が少ないというべきか)思いを仁に寄せていて結構複雑な人間関係が形成されています。でもどろどろではないです。あ、この話、年下攻です。描写はビーボーイの割にやんわりしていて含有率も低めかと。
主人公の智彦の、少年ならではの、独占欲と好きな者への情熱の描写が個人的にツボ。第1話の、父親より自分を優先してくれる仁に見せた、優越感に満ちた表情は実に印象的でした。
それにしても初めて読んだときはお坊さんが恋の相手っつーのにびっくりしました。いや絵面的に想像できなくて(笑)。しかし作者の絵柄のせいか、思ったほど抵抗なくすんなり入れました。
生嶋美弥
ビーボーイコミックス全1巻/ビブロス
ジャンル:ボーイズラブ/好み度:★★★★☆