殺し屋、売春、性倒錯、虐待...都会の闇に生きる人々の様を描いた物語。
衝撃的という言葉しか思いつかなかった作品でした。この話は筋道だったストーリー展開ではなく、読者に解釈を委ねるタイプですね。複数の事象をノイズが混じったように描写し、断片的に語るという構成で、静と動のコントラストが圧巻でした。細かいディティールはほっといて感覚のみで読む話というべきか。
正直、万人向けの話ではなく、意味をわかろうとして読むと別のところへ引き込まれそうでした。画面の強烈さに隠れていますが実際はとても人間くさい話なんだろうか、とも思うことも。
2009年に増補改訂版として再発売されました。
奥瀬サキ
バーズコミックスデラックス/1巻/幻冬舎
ジャンル:ダークミステリー/好み度:★★☆☆☆