紅 kure-nai 山本ヤマト / 片山憲太郎

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同名小説の漫画化作品。揉め事処理屋を営む高校生紅真九郎と特殊な因習を持つ家の娘・紫をはじめとする面々のドラマ。
舞台設定は現代の日本。古い血筋の家と影で暗躍する一族が存在する。主人公の真九郎は幼少のころテロに巻き込まれ家族を亡くし、影で暗躍する一族のひとつに身を寄せ修行をし、常人よりも強靭な肉体を得た少年。少年とともに暮らすのはある事件から少年と知り合った少女・紫。その他個性的な面々が登場し、物語はつむがれていく。
いくつかのエピソードに分けられた構成で、一番初めは主人公の仕事を通して主要たる登場人物の説明がなされており、その後主人公と少女の馴れ初めのエピソードと続いていきます。
主人公たちが接する政界は、権力だったり圧倒的な力だったりといろんな意味で理不尽でどうしようもないものが存在する。それらと対峙する主人公たちの描写はリアルというか人間味があふれているように感じます。
やっぱ人物描写が魅力なんですよねえ。ありがちな台詞も描き方次第でこんなに味が出てくるものなのかと。特殊な設定が多いですがすんなり頭に入る構成も良。
原作は未読ですがたぶんあまりイメージは崩れていないと思います。アニメと違って原作をそのまま描いていると思われ。それにしてもスタッフの中にコンテ構成の人がいるのは漫画担当の人が漫画を描きなれていないせいなんだろうか・・。

原作:片山憲太郎 / 脚本:子安秀明 / コンテ構成:降矢大輔 / 漫画:山本ヤマト
ジャンプコミックス全10巻 / 集英社
ジャンル:少年・アクション / 好み度:★★★★★