本土と離れた楽園・竜宮島に少年たちとその家族は住んでいた。平和な日々が続くことがあたりまえのはずだった島に突如金色の巨大な生命体が光臨する。そして少年たちはほんとうの世界の形を知り、否応泣く敵と戦うためにファフナーに乗ることになる。
あいかわらず始めのうちは状況が見えないので始めの数話で断念するか見続けるかの両極なタイトル。私は相方が観続けなければきっと途中でやめちゃってただろうな。回数重ねるごとに見ごたえが実感できるタイトルかも。始めの見所は牧歌的な雰囲気の島が突如要塞になるシーンかな。ありがちだけど圧巻でした。
圧倒的で未知数の敵に対し絶望から始まる戦い、ロボットに乗ったと同時に生命のカウントダウンが始まっちゃうといういたたまれない展開がなんともはや;大きな敵を前に人間同士が諍ってるとか大人は危険に晒されず子供たちだけが生命の綱渡りっつーのがまた辛い。
主人公たちの葛藤や怒り、戸惑いといった心理描写はちょっと稚拙な表現だけどそれだけわかりやすいというか共感しやすいというか。台詞がどうも棒読みな感はあるけど慣れると味が出てきます。心理戦もあるので台詞を聞いてると頭がこんがらがってきますが(汗)物語のテーマである「あなたはそこにいますか」は奥深い言葉ですね。終焉の絶望のなかに希望は見出せるかみたいな。敵が人を取り込もうとするところとか人を知ろうとしてるとことかはエヴァに似てるのかなあ。戦闘描写もエヴァとかぶるところがあったっけ。
個人的には近所の雑貨屋のおばあちゃんなキャラが会議室?で他の局員と意見を交わしてるシーンがツボでした。
単発(スペシャル)でメインストーリー以前のファフナーの乗り手たちの話もあったけど展開がリアルで切羽詰った息を呑む展開だったなあ。メンバーたちの心情を現す壁の落書きの変移の描写は秀逸だったと思います。
蒼穹のファフナー/2004年テレビ東京系放映全25話
蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT/2005年テレビ東京系全1話
堪能度:★★★★☆