時にはせつなく時にはインモラルな、毒をふりかけた女の子と彼女たちに翻弄されるものたちのお話。後に新装版が出ましたが下記は旧作の感想です。収録内容など違いはあるかもしれません。
いわゆるロリ系漫画の短編集。「動力の姫」「マイナスガール」「髪長姫」「手乗りバレリーナ」「フェアリーテイル」「人魚ごっこ」「マイガール」「トイレのハナコちゃん」「PureChild」「やさしくしてね。」「蚊」「I WAS BORN」「猫と金魚」「しすたあすとろべりい」「夜の幼稚園」「かわいい家族」「カントリーロード」「好きになったひと」「女の子は特別教」「わたしのなかのよからぬものが」収録。
数ページで1話、どの話もほぼ同設定がないため、なまじっか中編よりもインパクトが強い気がします。
たとえば愚かな羊に自分を与える聖母のごとくに。たとえば何かを切り離し冷たく世界を見る瞳を。たとえばどこまでも純粋に。スパッと切れる抜き身の刀のような描写、人間の根っこの陰鬱さの描写、かわいいだけじゃ、ない描写。
なんつーか観念的な表現が多いです。マイノリティな(?)性を表現するってことはこういうことなのかとも思ったり思わなかったり(どっちだ)。著者はやはりある意味真理をついているなと思わせる話がうまい。
どの話も幼女がからむ、かなりマニアックな内容なので人を選ぶ1冊。ぶっちゃけ性描写も含んでます。しかし・・表紙だけ見て百合モノと思って買う人多かったんじゃなかろうか。帯の文句ではそれなりに想像できますが。
タカハシマコ
新装版・女の子は特別教/DNAコミックス全1巻 / 一迅社
ジャンル:青年 / 好み度:★★☆☆☆