テラオThe next generation machine 近藤るるる

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離島に転任させられたゲームマニアの教師と地元の人々、そして次世代試作機らしいロボットテラオの暮らしを描いたゲームコメディ。
主人公は小学校教諭。受け持ちのクラスの生徒の携帯を没収したことで親が抗議、校長は転任を打診し都内だからと主人公を説き伏せる。しかし都内は都内でも船で1日以上かかる離島だった。
離島転任で一番あわてたことはゲームが買えないことというくらいのゲームマニアの主人公は無邪気な生徒たちに持ち込んだハードすらもこわされてしまう。半ばあきらめ状態の中、生徒の中にテラオというロボットがいることでさらに困惑する。しかしテラオはどんなソフトにも対応する次世代ハードらしく浮き足立つ主人公。さっそく持っていたゲームを読み込ませてもらうが映像出力がない。どうやらゲームの内容が現実に反映されるということらしい。
1巻目を読むと主人公であるテラオが真ん中くらいまで読まないと登場しないゆったりした展開なのが印象的でした。主人公が着任したらすぐ登場しそうだけど。そのため生活設定や主人公が島にくる経緯、メインキャラの紹介がしっかりなされていて混乱なく読めました。
ゲームが現実に、ということでRPGにおけるモンスターを倒してクエストをこなし報酬を得るといったことが現実に行われる。その攻略法もゲームそのものでチームワークでクエスト戦闘をこなす様子はほほえましくわくわくしました。まあRPGだけじゃなく格闘系やらほかいろんなジャンルのゲームが展開されていくのでしょうが。
登場人物がみな天真爛漫で読んでいて和みますなあ。島という舞台設定のためかゲームの設定を現実に、という展開に無理やり感がないのがいいですね。一応テラオが物語の要ですが物語においてテラオだけが目立っているという感じがしないのも特徴か。特定のキャラ常にを目立たせるのではなくエピソードごとにメインのキャラを持ち回りという雰囲気というか。
ゲームプレイを現実にもってくるという設定を無理なく活かしている万人向けのドタバタコメディ。描き分けがしっかりされたキャラによって動かされる物語。どの層でも話にはいりこみやすいというか。
個人的に主人公の恋愛の手助けをしようとする女の子の生徒が面白いかな。こういうタイプってあまりお目にかかったことがないので興味深かったです。

ゲーム雑誌連載だからか左とじです。やはりちょっと読みにくい・・。

近藤るるる
ビームコミックス全6巻 / エンターブレイン
ジャンル:少年・コメディ / 好み度:★★★★☆