王の宝物庫から逃げた少女は3匹のうさぎペットと青年とともに旅をしている途中、野ざらしで放逐された少年ロボットを発見する。少女によって目覚めたロボットは少女を慕い、願いをかなえる魔女を探す旅をする彼らと同行することに。一方王の命令で少女をとらえようとする追っ手があった。
花を咲かせる能力を持つ少女、長い間放逐されていた少年ロボット、3年しかないペット生物、そして彼らを追う人間たち、各々抱えた過去と渇望と葛藤を描きつつ、望みをかなえるという封じられた4人の魔女たちの解放の旅をつづった物語。
牧歌的な絵柄によるファンタジーRPGのような雰囲気。キャラがDQ風で世界観とかストーリーがFF系というか。
絵柄のせいか柔らかな印象を持ちつつも展開されるドラマは中々シビア。
どのキャラの過去の想いも未来の望みも生きようとする力も方向は違えども純粋でまっすぐなところが印象的でした。悪役のはずの王様すらその言動の裏を知るとせつなくなる。あと大なり小なりいい意味で天然が入った感じのキャラ設定が寓話っぽくて好きだったなあ。
決してハッピーエンドとも言い切れないのにある種の清しい気持ちにさせるラストは秀逸。
群青
ゼロサムコミックス全3巻 / 一迅社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★★★