とある学園の風景を描いたナンセンスシュールコメディ。国語教科書っぽい表紙のレイアウトがなんか好きだ。
コメディというよりコントと言った方がしっくりくるかもしれない。周りにバレバレだけど必死に正体を隠しているロボの女の子とか鹿と戦う校長といったトリッキーで現実では見られない設定あり、文字通り日常でもありそうなとりとめのない会話ネタもあり、とその要素は様々。
登場人物が起こす行動そのものよりもこれでもかというオーバーアクションな心情描写が特徴。大人からみればたいしたことじゃないことに、これまでにない大事件に遭遇したかのように驚き興奮するこどもの心理というべきか。この演出には妙な懐かしさを覚えてしまいますね。その熱いキャラに対し必ず冷めたキャラをおいてバランスをとっているのはうまいと感じました。
どうしようもないエピソードの羅列なのでどれだけツボにはまったものが出るかいうところが面白さの分岐点か。話数を重ねていくにつれ、演出のキレが良くなっていているのであなどれないタイトルではあります。
あらゐけいいち
角川コミックスエース全１０巻/角川書店
ジャンル：ナンセンスコメディ・少年 / 好み度：★★★☆☆