ニトロちゃん みんなと違う、発達障害の私 をAmazonで見る
アスペルガー症候群・LD・ADHDという一般人には見えにくい障害を持つ小学校から中学校時代の著者の学校生活を描いたノンフィクションストーリー。
発達障害の著者の視点から描かれているので、その症状や考え方が障害を持たない人とどう違うのかが良くわかるなあと思いました。周囲と違う行動による違和感、場合によっては持たない人より優秀な面もあったりで、周囲が障害であると気がつきにくいというのがネックのよう。
まず周囲に知ってもらうということが必要、なのだけど、幼い場合は自分の心情を上手く言葉にのせられないから難儀なんですよね・・。私も自分の心情を上手く表現できず黙ってしまうことが多かったので、うんうんとうなづいてしまうことしばし。
このタイトルの内容はほとんど周囲と浮く著者と周囲とのやりとりとそのときの著者の心情の話なのですが、同世代の級友たちとの話より教諭との話が多かったような。デフォルメしたキャラとあっさりした話運びですがかなり強烈な内容でした。
集団で外れてしまう同じようにできないということなどから、無理解・無知な男性教諭から肉体的精神的体罰を受けてしまうエピソードはいたたまれず理不尽の一言につきます。つーかこれが現実に行われたということに衝撃。
中学で「普通」に接する男性教諭との出会ったエピソードは自分のことのように涙が出ました。
話は中学卒業までで、あとがきには現在の著者と中学卒業したての著者との会話という形でその後の顛末(?)を綴られています。死にたくなるような辛いことがあっても生き抜いたもん勝ちだと思う。
沖田×華 / 光文社全1巻
ジャンル:ノンフィクション・エッセイ / 好み度:★★★★☆
教師の体罰についての議論があるけど独善的で理不尽な体罰をやる教師が多いから問題になってるわけで。偏見に満ちた意見ですが、そういう元教諭のおっさんは、退職後はご近所など周囲から疎んじられている人がけっして少なくないと思う。上から目線に慣れすぎて人と調和をとるという頭がないと思われ。