大阪から伊勢の夫婦岩までの徒歩旅を綴った旅行記。ブログ（サイト）からの書籍化タイトル。
野宿用のテントと装備と少しの食料を持って往路徒歩のみで伊勢の夫婦岩まで向かう著者の旅体験記。
ただもくもくと歩いて目的地に向かうだけというわけではなく途中にある神社仏閣もできるだけ参拝するというコンセプト。もちろん伊勢神宮も参拝しています。仏閣などに寄るたびにそこまでの歩数も表記。
実際は著者の歩き一人旅ですが、作中では著者自身をモチーフにしたキャラと目玉妖怪のような架空のキャラが登場しており、２人のキャラの会話という形で著者自身の感想などを表現する形を取っています。独り言の感想より読み物としては面白い構成だなと思いました。淡々とした会話のノリと時たま高くなるテンションがツボでした。
全ページオールカラー、屋外背景はすべて写真、仏像など写真撮影不可な場所は絵で描写という構成。けっこう分厚くページ数の割りにお値段は良心的だと思います。
マイナーな神社仏閣なども回っているし写真背景ばかりなので素で行ってみたいなと感じました。関西在住なので行こうと思えば行けるからかなあ。さすがに徒歩は無理だけど（笑）
徒歩旅行ならではの地元の人との交流とか食糧事情とかテントによる野宿のノウハウとかいろいろ興味深い内容が多かったですね。デンジャラスな山道へ入るというエピソードはちょっとハラハラしました。
ちなみに帰りは電車を利用されています。ちょっとだけ肩透かしな気持ちになったのは内緒です。
タイトルは漢字で書くと行脚男。徒歩だからか～なるほど。カタカナで表記するとアグレッシブというかアバンギャルドな雰囲気でかっこいいですな。
左剛蔵 / エンターブレイン全１巻
ジャンル：エッセイ・旅行記 / 好み度：★★★★★