紀元前1800年。チグリス・ユーフラテス川に挟まれた四方世界・古代メソポタミアを舞台にしたオリエンタル大河ファンタジー。同名小説のコミカライズ。
主人公の少年は転校生の少女と出会う。彼女には神の欠片を内在し空間を切り取り個別化する特殊な力があった。ある事件をきっかけに少女に連れまわされる形で徐々に親しくなっていくが、主人公の母親は少女に会うなと言う。
数字を基とする特殊な能力、そして王と神の運命といった仰々しい事柄が、少女の口からとうとうと語られながら話が展開されていきます。基礎知識がない場合は読者視点は主人公の視点となるわけで、少々もってまわった印象を受けますが、話が進むと徐々にわかってくる仕様。
主人公が、普通の生活から一変理解しがたい状況におかれるものの戸惑うばかりではなく冷静で賢明さもあるところが個人的に良かったです。少年の本当の出生がわかり少女を選んだ少年を少女が導くという流れのようです。大仰な演出とオリエンタルな雰囲気と猛々しい描写が特徴のタイトル。
原作:定金伸治 / 漫画:雨音たかし
シリウスコミックス全5巻 / 講談社
ジャンル:少年・オリエンタルファンタジー / 好み度:★★★☆☆