魔界王子devils and realistをAmazonで見る
主人公は名門貴族の子息で学校の成績も優秀。しかし学校の授業料が支払われていないことから実家に帰ってみると、亡き両親のかわりに主人公の保護者となっていた叔父の会社が倒産、実家の屋敷の物品もほとんど抵当に持っていかれていた。授業料が期日までに払えないと退学になるため、主人公は金目のものを探してあかずの間の扉を開ける。
そこから出てきたのは魔界の人間。魔界の王の代理を選ぶ、選帝公という地位にある主人公を捜すためにやってきたという。
金の工面という切羽詰った状況と生来の現実主義な気質から、魔界の青年の話に聞く耳を持たない主人公と青年のやりとりが絶妙。こういうパターンでは主人公は周囲のなすがままな巻き込まれ展開というはよく見かけますが、こちらの主人公は自我が強いというか、自分の物差し以外の事柄についてはシャットアウトするタイプというところが変わっていて面白く、このタイトルの特徴になっている模様。
話のとっかかりはゆっくりめですが、その分状況がきっちり飲み込めます。ファンタジーアクションで選挙の常套句が出るって展開が妙に笑えました。
原作:高殿円 / 雪広うたこ
ゼロサムコミックス全15巻 / 一迅社
ジャンル:少女・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆