主人公の三津は、大学進学を機に民宿を改造したアパートに入居する。そのアパートの入居条件はまかないを定時に店子全員で食べるという変わったものであり、店子たちも個性豊かな面々がそろいぶみ。平穏を旨とする主人公は戸惑いつつも彼らの催す自分のための歓迎会に参加、酔いつぶれてしまう。
そして目が覚めた場所は隣の小説家の青年。円谷の部屋であり、お尻に激痛が走るという状況。やんごとないことになってしまったと焦るもののそれを機に円谷の部屋を片付けることになった三津。
一応BLなんですが、BLというよりホームドラマっぽい構成。
他人との交流を避け平穏を望む内にこもりがちな主人公の精神的成長の過程と、天然純朴な小説家をはじめとした店子たちとの交流ドラマが際立っています。実質ほとんど描写がないですしね。
タイプは違うけども天然ボケ要素を含んだ2人のやりとりは微笑ましかったです。三津と円谷の話のほかにオネエキャラの店子の話や家主の青年の過去話などもあり。
基本、コメディなんだけどしんみりするエピソードも入っていて物語が充実してるなと感じたタイトル。BL的には続編がほしいところか。
片瀬わか
バーズコミックスリンクスコレクション全1巻 / 幻冬舎
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆