兵器局非常識器材関連開発室ヴンダーカンマーをAmazonで見る
離島にあるドイツ軍の兵器開発施設に配属になった少尉の青年は、子供の指揮官や工場にいるメカ風貌な軍曹、強烈な個性の女性主任技師に面食らってしまう。そして研究している兵器も環境も常識を逸したものだった。
外から来た青年将校の視点を中心に奇天烈なメンバーと研究をこねくり回して展開される暴走コメディ。第2次世界大戦時のドイツ軍やSSの不穏なイメージとは真逆なスチャラカというかドタバタというかそんな雰囲気のお話。様々なパロディネタがあちこちにちりばめられ、落ち着けとツッコミたくなるほどにノンストップなテンションが特徴。
萌えやラブコメやエロ要素もあるけれど、その使い方がことごとく既存とずれているところがツボでした。SFやファンタジー要素をうまく取り込み、ただのドタバタにとどめずそれなりに謎と伏線を内包した構成も見所。
素直に読んで楽しい気持ちになるタイトルかと。1巻の帯のコピーとか、巻末で書かれた著者の青写真に思わず笑ってしまった。
西川魯介
リュウコミックス全2巻 / 徳間書店
ジャンル:青年・軍隊コメディ・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆