正義のヒーローは現在無職のおっさん、ヒーローの相棒だった少年は女性運のない平凡なサラリーマンに、ヒーローと敵対していた秘密結社のボスは現在は優良企業の社長になり、怪盗だった女性はお水の女王になり。そんな４人のゆるゆる交流と日常を描いた４コマ漫画。
超人ヒーローは超絶な怪力を持って秘密結社と戦っていた。その戦いに終止符が打たれた後のお話。若くかっこいいヒーローは現在、怪力と不器用さが祟って無職のダメなおっさんに。相棒だった少年が成長しサラリーマンになった青年や、秘密結社時代の技術ノウハウを活かし優良企業の社長になったかつてのライバルにお金を無心したり世話になったりという現状。あと、ルパン三世で言うところの峰不二子的な立ち位置の元怪盗のお水商売の女性もいます。
かつて敵味方だった４人が仲良くなっているというシチュエーションは面白いかな。主人公は現在ダメ人間ですが、生来の純真無垢であまり深く物事を考えない気質ゆえか、生活に窮してもあっけらかんとしており過去の栄光にこだわることなくじめじめした感じがないのがツボ。この気質ゆえか、かつての総帥も相棒だった青年もなんのかんのと主人公の世話をしているあたりがほのぼの。
あと元悪役が孫（女の子）にメロメロなところとかその孫は可愛らしくもいい意味でしっかりしているところとか、元怪盗の女性の抜け目のなさや主人公に対する好意を匂わせるネタとか、元相棒の青年の女性運の壊滅的な乏しさとかが見所。
シチュエーションネタでとまっちゃうかなと思いましたが、生き生きとしていて愛情が持てるキャラ設定の魅力で楽しめる内容でした。現状の話の他に、過去と現在の状況がまったく違うので昔はこんなんだったな～というネタも違和感なく投入できるので話のバリエーションは多いかも。
トノ・アンナ
まんがタイムコミックス１巻 / 芳文社
ジャンル：４コマ / 好み度：★★★★★