主人公たちはイタズラ大王三人悪と称されるほどのわんぱくな3人の小学生の男の子。やんちゃな子と理知派な子とやさしく感受性の高い子と各々のキャラ設定がそのまま物語における役割分担となっている模様。
3人は、ある事件から、不気味かつ不思議な雰囲気のある薬屋の地獄堂の老主人に、知恵やこの世でなない扉を開く術を教えられ不思議でオカルトな世界に関わるようになるという展開。
一見オカルト退魔系の冒険活劇のようですが、その中身はなかなかシリアスで考えさせられるいい意味で濃い内容です。人の世の暗部を知らない子供たちが、オカルトな事件を通して人の業に関わるという内容かな。とはいえ3人とも根がまっすぐなので、悩んだりとまどったりすることもあるけれどそれなりに昇華していく展開なので、読後感はすごく良いです。説得力のある人間の内情の描写が見所。ストーリー重視の人にはお勧めのタイトルです。
こういった、明るい面や冒険活劇だけを重視するのではなくともすれば目を背けたくなる人の物語も鬱にならない構成で描ききる話ってあるようで少ない気がする。私が知らないだけかもですが。
原作:香月日輪 / 漫画:みもり
アフタヌーンKC1~ / 講談社
ジャンル:青年・オカルト・ドラマ / 好み度:★★★★☆