地球へと描いてテラへと読みます(たしかラテン語)。古い作品です。ほんとに...。完全にコンピューターに管理された未来の地球。その中で生まれた突然変異の新人類「ミュウ」と旧人類との戦いを描いたスペースオペラの大作。
ソルジャーブルーの遺志を継ぎ、ミュウの長となって同胞を導くジョミーと、地球の現状に疑問を持ちつつもミュウを廃絶しようとする旧人類体制の申し子キースの生き様を中心に物語は進みます。また、彼らを取り巻く様々な立場の人々の矛盾や思いも丁寧に描かれています。ミュウの古株の人々、ミュウの若者、地球体制に従う者、反発する者、外れた者......。ミュウたちを動かす原動力が母なる地球への思慕であることと、旧人類全てが地球に住めるわけではないというところが何故かひどく切なかった記憶があります。結末は私には難解すぎ(汗)人間描写が鮮烈。ですが針のように鋭いというより霧か霞のようなものを必死でとらえようとしているような雰囲気がありました。
余談ですがキャラはビジュアル的にはソルジャーブルーが好きでしたね。とても分かりやすいというかミーハ-というか。この人、「彼は死んじゃったけど私の心の中に彼はいる」とゆー昔の少女漫画の比喩表現を体現しています。
竹宮恵子
Gファンタジーコミックススーパー全3巻/スクウェア・エニックス他
ジャンル:少女・SF/好み度:★★★★★
[過去コメント]
子供ながら見て、トラウマになるくらいな作品だった。ベルサユの薔薇とダブるとこが、素晴らしい(投稿者 Anonymous : 2006年10月21日 02:41)
初めまして。地球へ・・・で検索したら、ここに辿り着きました。
当初、少女マンガのSF作品という認識しかなく、(ソルジャーブルーやジョミーはどう見てもそうでしょう。) キャンディキャンディ以外、少女マンガを殆ど読んだことがなかったので少し抵抗がありましたね。でも、読んでみると環境破壊がこのまま進むと、これは絵空事ではなく、いつか本当のことになるのではないかとリアルに感じたものです。
超能力の表現は原作はやや、あいまいな感が否めませんが、(サイコキネシスも読心術も全部テレパシーとひとくくりにしていた。)アニメ版の方ははっきりしてましたね。(でも、脳が光るというのはないでしょう。)
ソルジャーが息を引き取る前にジョミーに「もっと時間をかけて、僕を君に写したかったけど。」とテレパシーで語りかけるシーンがありますけど、あそこよく理解できます。
私、双子の兄弟なので以心伝心の部分がありますので。(といっても、言葉を使わずに会話ができるわけではありません。 )普通の人同士よりお互いを感じやすい程度のものです。ともあれ、すぐれた作品なのにあまり語られることがないのは残念です。おととい、「地球へ・・イラスト集」を古本屋で買いました。¥300でした。では、また。(投稿者 なにわオタ : 2006年06月11日 00:41)
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『地球へ・・・』(1980)/【徒然なるままに・・・】by Excalibur / 2006.04.16