フィフティーンラブ 塀内夏子(塀内真人)


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陸上部のエースだった松本広海(通称ヒロ)。ひょんなことからテニスを知り、生来の負けず嫌いもあいまってどんどんテニスにのめりこんでいく。そして様々な出会いと経験を経て世界の舞台へと進んでいく彼だが......。
国内のみならず世界を舞台にしているためかなり視野の広いストーリー展開が楽しめます。関係ないけど連載当時は冷戦時代だったのね~。時代は巡る...。初心者である主人公がテニスを覚える過程を通して描かれる技術に関するうんちくもわかりやすいと思います。私はこれでテニスのルールを覚えました(笑)
主人公のみならず脇キャラの人間ドラマも丁寧に描かれています。ただ、テニスの技術を高めるだけでなく、テニス以外のその人物のバックボーンや精神面の強さのみならず弱い部分もきっちり描かれているところが良かったですね。少年漫画にしては心理描写がえらく細かいなあと思っていたのですが作者が女性だと知ったのはかなり後のこと。今のペンネームは塀内夏子になってるんでしたっけか。中途は技術面を重視した内容ながら、ラストではヒロの「天性の俊足」と「ボールを返せば負けない」という基本に返っているところが印象深かったです。

塀内夏子(塀内真人)
少年マガジンコミックス全11巻/講談社
ジャンル:スポーツ・少年 /好み度:★★★★★