兄の恋人への恋愛感情とちょっとした悪戯心から兄を交通事故で死なせてしまう少年。暗転ののち気がつくと廃ビルのような内部におり頭には動物の被り物をかぶせられていた。少年のほかにも同様の数人の男女がいて、少年が彼らと合流するまでにすでに死者が出たという。非現実的な状況に戸惑う中、どこからか指令のような声が聞こえる。少年たちが生き残れるのは4人、タイマーが０になるまでに生贄を彼ら自身が選出するという椅子取りのような死のゲームに強制参加させられる。
生贄の候補者たちに生贄を選ばせるというえげつない展開。各々、主人公の少年のように何かしらの罪を持つ人間だろうことは予想できるので裁判形式をとっているのかな。
彼らはゲームの被害者でありゲームの名もと加害者でもあるわけで。不条理なゲームを仕掛けた人間の謎と真意、各々は自分に白羽の矢が飛ばないための心理戦と追い詰められた心情描写が見所になる模様。
トリックサスペンスというよりメンタルサスペンスに重きを置いているようなので、ブラックドラマとしては興味をそそる構成かなあ。でもDoubtのちょっと強引なラストを見るにつけ完結してから一気に読んだほうがいいかなとも思ったり。
外海良基
ガンガンコミックス全６巻 / スクウェアエニックス
ジャンル：少年・サスペンス /好み度：★★★☆☆