夏休み、受験を理由に帰省せずにおこうと思っていた中学生の帷澄の前に現れたのは生まれてすぐ死んだ双子の弟・安澄だった。
お盆なのに帰省しないのかと叱咤したのは双子の弟の幽霊。幽霊なのに成長してるという突っ込みはなしの方向で。安澄は幽霊ですが複数の人間が認識できるという設定のため物語の幅が増えています。
押し付けがましくないというか嫌味がないというか、全体的に穏やかなハートフルストーリー。
主人公の帷澄の受験や周りとの交流などの悩みや安澄の望み、安澄に好意を持つ少女、勝気な幼馴染との掛け合いの描写は等身大でするりと心にはいってくる演出。2人の出生の話とか母親に関わるエピソードもじんときますね。
思春期のころに迎えるなにかしらの転換をテーマにした話には夏がよく似合う。
久世番子
ウィングスコミックス全1巻 / 新書館
ジャンル:少女・ドラマ / 好み度:★★★☆☆