主人公・村田次郎は、東京は恐いところと言われながら育った田舎出身者。服飾デザイナーを目指し専門学校に通うため上京するも、引越し業者と不動産屋に騙され住む場所も家財も失い途方にくれる。そんな彼に手を差し伸べたのは舞台俳優の山口五郎。彼は自分の住むアパートに入居するよう主人公に勧める。五郎は次郎にとって上京のきっかけとなった特別な人間ということもあり喜んでアパートの住人となるが・・という流れ。
五郎は舞台俳優は表の顔で実はあるアニメの熱狂的なファンである重度のオタクであり、五郎が主人公を誘ったのは、主人公がそのアニメのヒロインに似ているからであったからという。自分の世界をリアルにも構築してしまうタイプの人にに振り回される一般人というパターンか。
主人公と俳優のアニメ萌え暴走なネタや主人公が服飾デザイナーの卵ということでコスプレネタといった展開だけでなく、他の住人と交流や住人のドラマ的展開もあります。基本的に女子受けの良さげなライトコメディにドラマも篭めている感じかな。
癖のある住人に振り回される主人公の話とかオタクが暴走する話は個人的に苦手なものが多いのですが、このタイトルは楽しく読めました。テンポが良くてトラブルが発生してもすぐに解決する構成だからかな。主人公がダメージ受けっぱなしというわけでもなく、ほのぼの路線も内包しているというのもあるかも。
さとがねしょう
MGCアヴァルスシリーズ全２巻 / マッグガーデン
ジャンル：少女・コメディ / 好み度：★★★☆☆
著者の作品では一番面白かった。こういう現代設定のもののほうが私の好みにあってるのか、他作品よりぬるめだからか。