純血の吸血鬼と7つのスティグマを巡るヴァンパイアファンタジー。
主人公の少女・架南は、怪我がもとで陸上部をやめさまざまな部の助っ人として奔走していた。自分が欠けているとぼんやりと感じていて過去の出来事から火を恐れている。そんな中、雑踏の中で昔別離した幼馴染のアキと出会う。何もいわず立ち去るアキを主人公は追いかけるがその際交通事故に遭い倒れてしまう。そして主人公の目の前にアキが現れ、彼女ののど元に牙をたてた。アキは純血の吸血鬼であり彼は主人公は自分の隷属になったと告げる。
冷たい態度をとるアキだが実は主人公が大事みたいな構図とか、あるモノを巡っての戦いとか、主人公とアキの主従と恋愛の間のような関係とか、王道で直球のヴァンパイアロマンス。
アキとアキの双子の弟と主人公、彼らの関係は幼馴染以外でも複雑な過去からあるという伏線、アキと主人公の血の主従がらみのロマンス。そして7つのスティグマを集め弟を目覚めさせるというアキの目的が話の肝のようです。また監視者と呼ばれる青年や、架南の怪我の原因らしい同級生で狼男になった少年も登場。
女性読者が好みそうな様々な登場人物、吸血鬼ものらしいゴシック的な妖しさもあり、明るいコミカルなシーンもありといった雰囲気が見所。
個人的に好みの題材だしキャラも魅力的だと思うのですがどこかハマりきれない私。吸血鬼の彼がけっこう青いからかなあ。あと構成や事柄の描写に稚拙さを感じるところもあるんですよね。本編とは関係ないちゃ関係ない部分なんですがね。
硝音あや
KC×ARIA全10巻 / 講談社
ジャンル:少女・吸血鬼ロマンス/ 好み度:★★★☆☆