平台がおまちかね 出版社営業・井辻智紀の業務日誌 久世番子 / 大崎梢

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老舗出版社の新人営業マン・井辻くんと彼が仕事で出会う書店員や同業者や作家たちとの物語。新人営業マンを主人公にした本と本に関わる人たちをめぐるハートフルミステリ。
成風堂シリーズと同じく大崎梢氏と久世番子氏とのタッグによる書店・出版社を舞台としたライトミステリーシリーズ。今回は出版社営業の人が主役です。
営業マンの業務のエピソードを通じて主人公が仕事で出会うちょっとしたミステリを展開。主人公は新人で、担当区域の前任者は書店員にも人気が高い伝説級の営業マンというのもありなかなか自分の名前すら覚えてもらえないながらも一生懸命仕事をがんばっています。個性豊かすぎる他社の営業の人や書店員さんなどと交流を重ね一歩一歩成長していく過程もさりげない演出が好きだったり。
1話完結形式。編集に移動した前任者にまつわる話とか小さな書店の現状に絡む話とか、どれも書店と出版社との関係を活かした設定で暖かい気持ちになるエピソードばかり。業界色が濃い舞台背景ですが知らない人でもその業務内容がわかりやすく物語に入りやすい構成。優しい絵柄とストーリーで読み手を選ばない良作。

原作:大崎梢 / 漫画:久世番子
ウィングスコミックス全1巻 / 新書館
ジャンル:少女・ミステリドラマ / 好み度:★★★★☆

平台はやはり書店で一番目立つんですね。昔はそう平台をチェックしたことなかったんですが、最近は出版される種類が膨大だし漫画だとやっぱり表紙がすぐ見えるほうがわかりやすいので平台ばかりにいくようになりました。
営業さんと書店員さんの攻防(?)は一度地元の書店で聞いたことがあり。新人ぽい営業さんでしたがとりあえず自社の本はざっとでも把握しとけーなどいろいろツッコミたくなったあのとき・・(笑)。