蹴児 ケリンジ 千田純生 / 井龍一

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優秀な生徒と卓越した監督を向かえサッカー強豪校を目指す新設校。しかし監督は高齢のため死去、その遺言により絶望的な運動音痴を持つ蹴児が監督をすることになる。
サッカーが好きで絶望的な運動神経のなさにも周囲の態度にもめげずサッカーを続ける主人公が、監督としての能力を開花させるという話、かな。サッカーというスポーツ漫画ですが、ゲームの戦術・戦略を重きにおいた内容。
普通なら芽が出ないままの才能を理解ある人間の存在により開花させる、反対していた選手たちが反発なく主人公の作戦に乗るというはじまりはちょっとご都合主義的ではあるものの、すぐに本筋に入りストレスがない点は良。
スポーツでも頭脳戦というか戦略系重視の話は緻密で奇策が功をそうするという展開は実に興味深かったです。画面演出もなんかすきなんだな。
ただ試合中の戦略のシーンはともかく、他のエピソードでもやたらネームが多く対象たる読み手の年代では少々とっつきが悪いと感じるのではなかろうかと思ったり。学校側の画策もあり、ちょい青年向けな構成という印象も。
監督として自分の立ち位置を周囲に認めさせたにも関わらず選手としての努力も続ける主人公というあたりは少年漫画らしいのですが。
個人的に戦略系スポーツものの方がスポ根より面白く感じるしメンバーも愚鈍なキャラがいないので個人的にさくっと楽しく読める内容でした。

原作:井龍一 / 作画:千田純生
月刊少年マガジンKC全4巻 / 講談社
ジャンル:少年・スポーツ / 好み度:★★★☆☆