虫界を舞台に原っぱの主・カブト王の残念な性格の息子を主人公にしたトンデモギャグ。
登場人物たちはいわゆる虫、みつばちハッチみたいな世界観と半擬人化な虫キャラクターたちによるお話。といっても感動ものでなくとことん俗物的なギャグものなんですが。
同属のカブト虫のみならず蛾など他のメスにもモテテいた原っぱの主・カブト王の息子が主人公。名実ともに頂点に座した父親と違い、当人はいたって小さい器で、弱きを挫き強きに媚び頭の中は常にエロという下劣というか下種な気質、基本尊大な物言いでキモく勘違いな行動をするキャラ。現実でも創作でもイラっとくるタイプで、作中でも当然モテていない。
そんな主人公と、彼を見守る老執事のバッタ、主人公が懸想するお色気系の蝶と言い張るが実は蛾のメスなど、個性的というか突き抜けたキャラたちによるグダグダな日常ギャグが展開されています。
エロというか交尾ネタがけっこうあり、直球な言葉も出たりするけれどなにぶん虫キャラなだけに人間キャラの話よりかはつっこんでいけてるみたい?そして弱肉強食というか子孫を残すための戦いのシビアなネタまわしも虫世界にあっている、といっていいのか。
虫世界という設定をうまく使っている内容で、個人的にはあいかわらずの著者の作風だなあという印象です。
尾玉なみえ
ジャンプコミックスS.Q全2巻 / 集英社
ジャンル:少年・ギャグ / 好み度:★★★☆☆