主人公はいわゆる不良なキャラだが寂寥を持つ高校生。事故により瀕死の重傷を追った主人公はインナーワールドというか自分の精神世界でスカイブルーと名乗る少年と出会う。彼は当初自分が何者かわからなかったが段階を踏むにつれそれが明確になっていくというかんじ。1つの体に2つの人格が同居し、スカイブルーの存在により主人公は飛びぬけた戦闘能力と回復能力を持つことになる。
そしてスカイブルーと主人公と同じような存在と戦うことになり、その一方で主人公は、おとなしいというか茫洋とした雰囲気を持つが猛者を従える美少女と出会い慕われることになる。主人公は当初拒絶するもののある出来事から自分と同じものを感じ徐々に親密になっていくという流れもあり。
異種の存在が意識の中に入り融合し、同じ状態の相手と戦うことになるという内容。どうもスカイブルーなど、色の名前が特質を現すみたいな設定がある模様。
登場するキャラと物語本筋の絡み具合がうまく、どのキャラも物語を回す役割がきっちり分担されているという印象。バックボーンはかなりシリアスで逃げ道がないタイプだし主人公と対峙する敵の描写は極端ながら作品全体の雰囲気はポップでドライ、でも筋と貫き通す正統派少年漫画のノリ。
それにしても1巻分のページがむちゃくちゃ多いなあ。読み応えはあるしおざなりになりがちな部分もしっかり描けてるなと感じるのはこれゆえか。
小林大樹
ガンガンコミックス全5巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・アクション / 好み度:★★★☆☆