やさしい美人の女性と作家らしきの男性の元で暮らしている「にゃこ」のノラ。ふとしたことから崩壊した世界に入り込み・・。
主人公のノラはねこのようでねこでない「にゃこ」という生き物。猫の着ぐるみを着た幼子といった風情。かわいいが力、というかんじか。
インナーワールドというかアリスインワンダーランドのような無秩序のような不条理なような静かな世界で、無垢なノラが自分以外の存在と出会い見たままを感じそこから得た感情を吐露する様が描かれていきます。
観念の視覚描写というか実験アニメ的というかな表現方法なので説明しにくいんですが、理屈ぬきにダイレクトに心に伝わるものがあるんですよね。
しかし著者の既存の作品はいくつか読みましたがほぼ全作品に繋がるものがあるとはぜんぜん気がつきませんでした。１巻巻末の相関図見て驚いた（汗）
鈴木志保
モーニングKC全３巻 / 講談社
ジャンル：メルヘン・青年 / 好み度：★★★☆☆