薄汚れ住む場所もない少女・蜜は、美形の双子の兄弟に見とれる。彼らは基と円。基には痣があり円はそれが何であるか知っているが基には詳細は知らされていない。ただその痣はマザーと称される女性を必要としているとのこと。そんな会話の中、突然痣が基の体を動かし蜜が件のマザーであることがわかり、行くあてのない蜜は兄弟の家に迎えられる。そして痣が変化し倒れた基のかわりに現れたのは小さな少年。蜜は円に少年の相手をするように言われる。
オカルトミステリというか謎だらけのはじまり。痣が少年に変化し夜空と名づけられた彼は蜜が相手をすることにより育っていく、そして夜空は命を食らう存在であり蜜の寿命を縮めるという暗い展開。
話としては序章でどう話が転ぶのか予想がつかず。って続きはあるんですよね?;
本編の後は痣使いのプロトタイプらしい「死島使い」が収録。こちらは短編で完結しているので読み応えがありました。テーマも展開も明確で個人的にこちらのほうが好きだった。とある稼業の痣もちの男性2人、ネグレクトの母親と子の描写、親という呪縛からの脱却とも取れるラストがけっこう衝撃かも。
こなみ詔子
KC×ITAN1巻 / 講談社
ジャンル:少女・ミステリアクション / 好み度:★★★☆☆