移植コーディネーターの女性の物語。彼女の娘は事故で脳死状態に。娘の介護をする決意をする中、彼女の妹のこどもが心臓病で移植が必要と診断される。命と臓器移植をテーマにしたドラマ。
脳死と臓器移植。提供する側の親族の心情と選択、提供される側の望みなど、問題提起を示すシリアスな内容。
主人公が移植コーディネータってのが肝。臓器提供側と受ける側を引き合わせる仕事をする人物が、実際身内が提供側になったら、という難しい状況の設定。
物語の設定としてはある意味秀逸なんだけど問題はそれをどう展開させるか、だろうなあ。読み手から見ても難しいと思う主題だし。いまのところコーディネーターも人の親という展開に近く、気持ちは確かにわかるけど業界の人間としてそれはどうよとも思うわけで。
娘の治療描写とか主人公の家族の描写とかある意味ものすごくリアル。移植コーディネーターとして、また脳死の娘を持つ母親としての主人公の選択、旦那や息子の心情、主人公の妹サイドなどどう物語をつなげていくのか。
折原みと
デザートコミックス全2巻 / 講談社
ジャンル:女性・ドラマ / 好み度:★★★☆☆