ヒル シリーズ 今井大輔

Amazon
ヒルをAmazonで見る

おそらくは不当な方法で得た他人の家のスペアキーを複数もち、住人が不在の住居を渡り歩き暮らす女性・葉子。あるOLの部屋で眠り込んだ際人の気配を感じ、腕にメッセージが書かれていた。そのメッセージから、自分の行為は「ヒル」ということと、自分と同じ行為をする人間がほかにもいることを知る。そして主人公は死んだはずのかつての同級生の青年と出会う。
社会に属することを捨て戸籍もないらしい主人公。「ヒル」の暮らしをしているのは自分くらいと思っていたが、複数存在し、しかもコミュニティも形成されていてヒル同士の争いもあり、主人公はそれに巻き込まれていくというかんじかな。
リアリティがなさそうでありえそうな設定が絶妙。説明がほとんどなく淡々と始まり、徐々に世界が広がっていく物語の構成は興味深く話の中に引き込まれます。
冒頭のヒルをうまくやるためのコツみたいな部分の描写は正直、ちょっとゾッとした。
続シリーズとして、主人公を変えて「ヒル・ツー」も出ている。
こちらは女性の家主が家に帰ると知らない腹を刺された男性がいたというはじまり。

今井大輔
ヒル / バンチコミックス全5巻 / 新潮社
ヒル・ツー / バンチコミックス1~ / 新潮社
ジャンル:青年 / 好み度:★★★☆☆

冒頭のヒルをうまくやるためのコツみたいな部分の描写は正直、ちょっとゾッとした。