気立ては良いのに職も住処も転々とし深い人間関係を構築しようとしない女性。植物を操る特殊能力を持つ「くさかんむり」の血筋であり追われている身ゆえ。
故郷では彼女の一族は、動物を操る「けものへん」の一族の子を産むことだけが存在理由とされ、ほぼ道具のような扱い。その理不尽な運命から抜け出したものの、けものへんの男たちは執拗に彼女を追ってくる。追っ手を自分の能力で倒しつつ居場所を探す主人公、という図式。
冒頭から物語の設定がきちんと明かされ、逃亡劇による戦闘アクションが展開。話に入りやすいシンプルな敵と主人公の関係、植物VS動物の戦闘アクション。追っ手の理不尽な理屈とそれに抗う主人公の描写は臨場感があるというかリアルだなあ。
今後どう話を転がしていくのか続きが気になるタイトル。昔、連載していたものを形を変えというか作画の人を代え?仕切りなおししているようです。
竹村いづみ / 原案:古林仁史
ビッグコミックスピリッツ全3巻 / 小学館
ジャンル:青年・伝奇アクション / 好み度:★★★☆☆