クールで規律正しい皇子と自由人の皇子と自主性がないと言われる女子のラブコメ物語。次期国皇は、また恋人になるのはどちらなのか。
違う意見の双方が良いと感じる主人公の女子は、ともすれば主体性ともとれるゆえに自分がないと揶揄されることがあった。そんな彼女のクラスに皇太子がやってくる。
といってもその人物はテレビなどでよく見られる高仁皇子ではなく双子の兄の晴仁だった。そして晴仁に強引につれられ皇宮で高仁と会う。そして今まで話すことすらなかった2人が主人公の登場をきっかけに話す様を見た国皇は、主人公のもとを訪れ、兄弟を繋ぐ役を担ってほしいと望む。かくして兄弟2人と彼らの架け橋役を託された主人公との学園生活が始まるという展開。
ここで言う皇家はリアルで言うところの王族と宮家を足したような存在のよう。皇族の気質や姿勢などを十二分に設定や展開に活かしながら、まずは兄弟の軋轢や主人公自身の気質に触れるエピソードからはじまるあたりが良いな。
無私であることを信条とする弟皇子、皇族であることのわずらわしさを放棄しあるがままに生きる兄皇子の間に主人公。主人公の一見主体性のない気質の良さを悟ったのが国皇という展開が妙に印象的でした。
てんやわんやのラブコメにゆかず、まずはインペリアルという主題から主要人物をじっくり描いているのが特徴かな。地に足がついた内容というか人間描写がものすごく秀逸だなという印象を受けます。これから徐々にラブロマンスに展開していくはずだしいろんな意味で楽しみなタイトル。
桃森ミヨシ
マーガレットコミックス全3巻 / 集英社
ジャンル:少女・恋愛 / 好み度:★★★★☆