登校途中の出会い頭の偶然キスはありうるか?実験 をAmazonで見る
ブラックジョークからメタ表現まで様々なタイプのショートショートを集めたごった煮のような短編集。でも全体的にグロい、でも目が離せない吸引力がある。
題名にもある意味明記されているともいえる、1話あたり1ページから数ページと短編の集合体で実験的な試みがなされているようで。静かで淡々とした日常の1幕的なはじまりの後、一気に落とされるエグめのブラックジョーク的なものもあれば、漫画表現における変化球のような見せ方が奇抜なネタもありで幅は広め。
緻密でデザイン性の高い画面は見事。それゆえにじわっとしたグロテスクさが強調されていてコワい(褒め言葉)。中盤くらいまでは耐えられたが後半はもう、黒板に爪立て系の生理的に無理っぽいオチが・・;;作品としては秀逸なんですよ。初めのほうのまだ柔らかめのオチの話だと、こうくるか!と唸っちゃうのも多々ありました。この辺は好みということで~。著者の作品は初見なんですが、帯を見る限りこういう作風のようです。
駕籠真太郎 / 青林工藝舎全1巻
ジャンル:青年・短編 / 好み度:★★★☆☆