漫画貧乏 他エッセイ5件 

漫画貧乏
佐藤 秀峰
著者の体験した様々な出来事や思うところをつづった実話本。著者がどういう漫画家かという冒頭の章は漫画であとはすべて文章という構成。これが読みやすい。出版業界・漫画家である著者の取り巻く現状、著者の試み、電子書籍サイトの展開などがつづられている。生真面目でまっすぐな人なのだなと感じた。それゆえにしんどいことも多くあるのだなとも。大変な部分も明記されているが愚痴ではなく客観的な描写を感じるのが良い。

パパは鈍感さま~子育てよりダメ旦那育て!? (ゼノンコミックス)
関根尚
女性漫画家の視点による旦那さんの育児参加漫画・・のはずだけど旦那さん、ほとんど育児に参加せず育児休暇中でもだらだら。副題にあるように赤子出産とともに夫という名の子供も生まれたというかんじ。手のかかるのんき者、転職離職を繰り返す勤労意欲の薄さ、少々行動を起こせばやってやってる感が前面に出る、顎が外れる発言多数・・ごめん、読んでいてストレスしか出てこない。この旦那さんのようなタイプの人はなぜか周囲に面倒を見てくれる人がいるんだよねえ・・。複数巻。

ヨメさんは萌え漫画家 (コミックエッセイシリーズ)
こげどんぼ*
萌え漫画やキャラで有名な著者のお見合いから結婚式までのエピソードを綴ったエッセイもの。旦那さんは自衛官で幹部。著者の制服・自衛隊設備関連萌えの描写と、結婚式あたりに震災がありその状況描写が印象的だった。新婚編などシリーズ化。複数巻。

上京物語そのころのちえさん (単行本)
おがた ちえ
東京の美術系短大に入学したころの著者の生活を描いたエッセイ。大学生活・留学生との友情・出版社への持ち込み・バイトなど、イラストレーターとして芽が出る前の話。フルカラー。最近ではよく見かける題材ゆえに著者に共感が持てるか否かが鍵となってくるのだろうが個人的には正直あまり面白くなかった。というか著者の心情描写が自分の中にある嫌だと思っている部分にすごく似ていたので見たくないものを見せられたというのが強いのかな。著者の現在は成功されているだろうから良いんだけれど、いろんな意味で直球で気持ちが沈む描写が多かった。読み手によって感想が真逆になりそうな作品だなと勝手に想像。

有菜の種 (りぼんマスコットコミックス)
種村 有菜
ジャンヌや桜姫華伝などヒット作を持つ著者の日常エッセイ。このレーベルではめずらしい気がする。1エピソード数ページ構成で、あっさりとしたノリ。旅や近況や友人やマンション購入や好きなものの話やらいろいろごったまぜ。普通に面白かった。自画像を含めたプチキャラが可愛い。