ファンタジー世界での勇者と魔王の決戦。敗色が濃くなった魔王と従者は異界への門から撤退するが魔力の不足により門の制御が不十分で、たどり着いたのは彼らの知らぬ現代日本だった、というはじまり。
魔力の源はないが使えないことはないので、催眠魔法などを駆使し置かれた世界の情報収集と住処の確保を果たすが、その生活は庶民まんま。現代日本を支配すると豪語するも日々の暮らしでせいいっぱいといったところ。
そんな中、魔王を追いかけて来訪し魔王と同じく日本でそれなりに生活しているらしい勇者と鉢合わせになり、という流れ。ちなみに勇者は男性で勇者は女性。
互いが、支配だ戦いだと豪語する反面日常生活に追われるという設定が基軸となるお話。勇者と魔王、勇者と従者、彼らと日本の人たちとのやりとりとか交流の描写もツボでした。
内容的に不条理コメディか萌え系かと思ったのですが、ファンタジーエンタメ要素に地に足のついたドラマが自然に組み込まれていて読み応えのある内容でした。出落ちじゃなく物語がしっかり作られているという印象。
原作:和々原聡司 / 漫画:柊暁生
キャラクターデザイン:029
電撃コミックス1~ / アスキーメディアワークス
ジャンル:少年・ファンタジー / 好み度:★★★★☆