欲望スイッチ 鷹丘モトナリ

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若干ヘタレ気質の小学校教諭と、穏やかだがとある癖のある書道家の青年の恋愛模様を中心としたシリーズほか、プロアシスタントと駆け出しの漫画家の話誘惑の甘い罠を収録したBL作品集。

小学生教諭の荒木は、帰宅途中雨に見舞われ見知らぬ民家の軒先で雨宿りをしていたが、ひょこっとその家の住人である書道家の冴島が出てきて家にあげてもらうことに。
それをきっかけに冴島が小学生を対象にした書道教室を開いていることを知る。実は荒木にとって冴島は、以前に書を綴っている厳しい表情をした冴島を見かけてから気になっていた相手であり、荒木はもっと親密になりたい気持ちから冴島が書を教えてもらうことに・・という流れ。
ちょっと交通が不便な田舎という舞台で、事故により電車が不通状態が続いたことにより二人は同居状態になりより親密になっていく・・はずが、冴島の兄がやってきてひと悶着、みたいな。BLの定番でもある軽い茶々というかんじで恋愛進展のスパイスというかんじですが。ひとりで盛り上がったり妄想したり、と脳内は暴走気味だけど、実際は奥手というかへタレ系の攻と、普段は穏やかだけど自分が気になる相手が触ってくると強引・悪魔系に変貌するという性癖がある受というカップル。
受のスイッチの設定が1話目ではちと不明瞭なのですが、後々はっきりしてきてそれも話の要素の1つになっています。あとがきにあるけどスイッチの設定はわりとあとづけらしく最初はかなり意味不明だなと感じるかも。
細かい設定はスルーしてふたりのやりとりに集中すればけっこう萌える内容だと思います。
茶々入れキャラの兄サイドのエピソードもあります。こちらは二世議員の兄とその有能な秘書の話。兄も実は弟である冴島と同じ性癖があるのと、秘書のほうが周囲に有望視されているもやもやとかが要素になっているのかな。秘書のむっつりすけべ?なキャラが好みだったかな。
誘惑の甘いワナは、駆け出しで漫画一本では食べられなくてアシスタントもしている漫画家と、彼が有名漫画家のアシにきたときに出会った超有能なプロアシの青年との話。プロアシ攻×漫画家受。攻は鬼畜というか本当の意味でSっ気があるかんじかな。意地悪なことをしたりいったりするけどちゃんと受のことをフォローするみたいな。
適当な編集者に振り回される駆け出し漫画家の苦悩なエピソードがなんかリアルだなあと思ったらやはり著者の実体験でした。ほんと・・大変だ・・;

鷹丘モトナリ
花音コミックスCitaCitaシリーズ全1巻 / 芳文社
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆