受験を控えた高校時代から描かれる著者の自叙伝的作品。
著者の語りとストーリー漫画形式て構成されている。絵が好きでよく読みよく描いたいた幼少時を経て漫然と高校生になった著者である主人公は、漫画家になる人生設計のもと美大に進もうとしていた。同級生であり美大を目指す連れである友人が通う絵画教室に予備校代わりに通うことに。
そこの男性の先生は、竹刀を持ち荒げた声でダメ出しの嵐という絵に描いたようなスパルタだった。自分は絵がうまいとうぬぼれていた主人公は、打撃を受ける。この絵画教室での出来事が後の著者を形成し先生は恩師にあたる人物とわかる。
エピソードが一区切りする最後には、現在の著者が恩師に向けて過去の人物への言葉のような発言で締めくくられている。当時は反発や憤りを感じていたが今になってそれがかけがえのないものであるをわかった、みたいな。
自伝ものでドラマストーリーもののような構成だと微妙に感じることがままあったのだが、こちらは素直に引き込まれる。
東村アキコ
愛憎版コミックス全5巻 /集英社
ジャンル:女性・エッセイドラマ / 好み度:★★★☆☆