主人公の少年は、幼少の頃よく遊んでいた少女がおり、その少女はその時期に死んでいた。幼いころの夢をみた主人公はその朝に異質な黒いものが見えるようになる。その直後、件の死んだはずの少女から電話があり・・。
かつて良く遊んでいた少女の屋敷には当時と変わらない姿の少女がいた。そして幼少時に起こった事実を告げる。それは屋敷で行われていた実験が失敗による事故で二人は異質な存在と少なからず関わる体となっているという。
黒いその物体はノルトと呼ばれ、人に害を及ぼし、主人公二人はそれが見える、というダークファンタジーもの。
少女の口から物語の設定が綴られ主人公がそれを飲みこむまでの過程はわりとスムーズで世界観に入りやすく、堅実な印象を受ける。積んで崩してのまだるっこしい展開が少なめなのはいいがインパクトも薄かったというのが正直なところ。
余談ですが、冒頭にあるヒロインのツインテール専用であろう雨合羽のデザインがものすごく印象的でした。
西浦恭司
REXコミックス全２巻 / 一迅社
ジャンル：青年・ダークファンタジー / 好み度：★★☆☆☆