著者のBLシリーズのスピンオフらしい。ヒット作を連発する売れっ子小説家の鍛冶は、端整な容姿と俺様な気質、加えて女性関係の派手さを持つ御仁。そんな鍛冶の担当をするのは、生真面目で従順、周囲に流されやすい小市民的な気質の小早川。
小早川は鍛冶の作品には惚れ込んでいるが、当の本人は大の苦手、なのに上から担当を押し付けられてしまうし、なぜだか鍛冶には執着されてことあるごとに強引に迫られる流れ。
鍛冶が小早川に傾倒する理由がいまいちはっきりしないものの、愛情はあるということは雰囲気でわかりますし、俺様で強引系だけど、なんのかのと小早川の意向を汲んでいるというところが読みやすく萌えるところかな。
強引系は攻がほんとにひん曲がっているのもあるけど、こちらの攻の恋愛感情はまっすぐだなというかんじ。行動はそうとうひねくれてるかもだけど、たまに小早川の鈍感に不憫を感じるときもあるし(笑)こういうかんじは好みですね。
また初回から最後までいかず、じっくりいくってのもけっこう珍しい展開かも。まあ最後には繋がるわけですが。BL描写は雰囲気があって萌えました。シチュエーション萌えに近い構成ですがするりとキャラに移入できる良作かと。
余談ですが、なつかしいJUNE系くるくる髪の美形編集長のお顔に思いっきり吹いてしまいました。キラキラ効果の相乗効果がすばらしい(笑)
夏川りつ
花音コミックス1巻 / 芳文社
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★★☆