天才的な旅客機操縦術を持つが人格適性に難点ありの若き女性パイロットと事故を起こす旅客機を予知する少年を中心に、少年の予知する旅客機に乗るチームガーディアンの物語。
主人公の女性パイロット・ありすは元エリート操縦士の父親から教育を受け操縦術は天賦の才を持つ。しかしあっけらかんとした性格で、パイロットとしての適性にはやや難あり。そしてフライトが極限状態で難しい操縦であればあるほど興奮し歓喜するという気質という設定。
主人公は、副操縦士として登場した機体が事故を起こし負傷した機長のかわりに操縦した事件から、一人の少年と出会う。彼は社長の息子で旅客機の事故を4割の確率で予知するという。そして彼女は少年の予知した旅客機に乗るチーム・ガーディアンにスカウトされるという展開。
年若いパイロットが機長になるということはそうそうないのか、主人公が度々機長として操縦する機会がめぐる不自然さを払拭するための少年の設定なのかな。
通常ではない状態の旅客機操縦の描写は、臨場感があるというかスピード感がありかなり見ごたえがあります。まさにハラハラドキドキする演出というべきか。また現実社会におけるしがらみとかややこしい状況、そして人間関係の描写はけっこうリアルに描かれているなという印象を受けました。
高田裕三
イブニングKC全10巻 / 講談社
ジャンル:青年・ドラマ・フライトアクション / 好み度:★★★★☆