すれ違うだけで周囲が振り返る美少女・すいれん。その一挙手一投足が男女ともに注目を集める環境ゆえか無口・無表情が多くなってしまった彼女は、高校生になり、あるひとりの男子が気になり始める。
周囲の人間に注目されてしまう美少女の主人公。高校でついたあだ名は高嶺の花から高嶺ちゃん。とにかく穏やかに過ごしたいと願う彼女なのだが、入学時に見かけた男子が気になってくる。それは恋心の始まりなのだろうが当の本人は自覚なし。主人公には家族ぐるみでつきあいのある親友の女子と、高校で新たに出来た友人の女子がいるのだが、その二人が、主人公がその男子に恋をしていると感じ後押しをする、また男子に猛アタックするリア充系女子も現れる、という展開かな。
動かぬ華と蜜を求め飛ぶ蝶、の対比の比喩が題名になっている模様。1巻は主人公と男子が、ふとした接点があったときやちょっとした会話があったときのふたりの所作というか少女漫画らしい淡い恋のはじまりみたいな雰囲気が印象的。
トントンと話を進めるでなく、会話が頻繁でななく透明感のある状況描写、主人公のモノローグがうるさくないのが特徴か。感情の起伏の乏しい主人公がゆっくりと感情を育てていくみたいなかんじ。相手の男子も見た目けっこう美男子だけど初々しい気質のようだし、どう展開していくのか楽しみを感じる作品だった。
恋愛一本でもなく女子の友情みたいなものも描かれていきそう?それにしても主人公の幼馴染みの女子はええ娘や・・と思うのだが立ち位置に変化がないといいな。
森下suu
マーガレットコミックス全12巻 / 集英社
ジャンル:少女・青春 / 好み度:★★★☆☆