社より出られない少女神の言い伝えを持つ、周囲を小さな川の流れが覆う神社。過去その女神と出会ったことのある少年は、長じて田舎に戻り女神と再会する。
元々その土地を治めていた女神が、新たに治めることになった男神に、土地に留まれるよう頼んだところ、男神はその願いを聞き入れる代わりに女神が社から出ないよう社の周囲に川を廻らせ橋を渡さないようにした、という言い伝えのある神社がある町が舞台。
神社には確かに川が流れているが子供でも橋なしで渡れるほどの小さいものなのだが、主人公の少年は幼いころ、母親が買った大きな箸を、渡し橋に見立てて神社に入り、外と違う世界とそこに住まう幼い女神と出会う。
数年ぶりに田舎に戻ってきた少年は、その幼いころを懐かしみ再び箸を渡したところ、自分と同じく成長した少女神と再会する。
そんな始まりのかわいい女神と少年のお話。女神の容姿はウサギ耳、眷属はまんまウサギという設定。神社という結界の中で、主人公を待ちわびていたという。ラブコメな再会シーンと交流ののち、ひょんなことから少年が外に出られなくなり話が動く。
結局少年は外に出られるが、それをきっかけに女神の悲しみを知ることに。そして今度は主人公が女神とともに渡れる方法を模索するという流れ。
かわいらしいというかあいらしい雰囲気と、鉄板ながらきちんと見せるドラマ展開が好い。ほんわかとする絵柄も好みでした。
有馬啓太郎
ヤングキングコミックス全2巻 / 少年画報社
ジャンル:青年・コメディドラマ / 好み度:★★★☆☆