最底辺の男-Scumbag Loser- をAmazonで見る
上から目線での他者の批判、太った身体・臭いフェチといわゆるナイナイづくしの主人公の少年は暮らすでも底辺とされている。とはいえ当人は自分より格が下と感じる人間を認識し最底辺ではないと安堵する。
ところがその最底辺と認識していた人間が彼女の自慢を始め、負けじといもしない彼女の話をでっちあげる。
しかしその架空であるはずの「彼女」が転校生として現れる・・。
存在しないはずの彼女に混乱し、主人公が捻じ曲がった気質となった背景を描きつつ、謎の彼女の不気味な描写、そして底辺とされた男子の変化、とアトラクションのような急展開へと話は運ばれていく、
卑屈で残念な男子の痛すぎる日常描写の話かと思いきや・・・予想を斜め上に裏切る展開に。蓋を開けてみたらばガチのサスペンスホラーものでした、という。
久々にあっと驚いて唖然として目が離せない話と遭遇したという感想。正直、読み終わると気分が悪くなるというか欝になりそうな話なんですが、目が離せないよ、うん(汗)
主人公はダメダメな人物、とされてるけど、けっこう状況判断に優れてて行動力もありますね。いやそうでないと話が進まないんだけども。
2巻はいったん別のこれまたすごいアイドルオタの女子が主人公になってるけど、二の句が告げなかった。執着とか情念とかをひしひしと感じつつ。
山口ミコト
ガンガンコミックスJOKER全3巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:青年・ホラー / 好み度:★★★☆☆