君にすべてを捧ぐ 他ハーレクイン5件 

再会は涙とともに (ハーレクインコミックス)
えいだ 恭子 マギー ・コックス
アイルランドの大富豪の青年と貧しい農場労働者の娘の話。身分違いから周囲の反対が厳しかったがお互いの存在が幸せの証しだったが周囲の言葉に絶望し故郷を去る。そして数年後父の葬儀のためにヒロインは幼い娘を連れて故郷に帰り、かつての恋人と再会する。青年にしてみれば何も言わず故郷を出たヒロインが憎いんだろうけど言動がかなり子供じみているなあ。やっと話合いになってもはじめのほうは論点がずれまくって話合いになってないか?;最後は綺麗にまとまっていて物語としての後味は良いけど、ヒロインよ、この相手で良いのかと思ってしまった(笑)まあ青年も青年の母もヒロインに疑心暗鬼になるのも無理からぬ過去があるけどもさ。原作では娘がけっこう勝気というか口達者らしい。

未来の花嫁 (ハーレクインコミックス)
藤丸 浩子 カーラ ・コールター
両親が早逝しマッチョな兄3人に育てられたヒロインは付添人として参加した親友の結婚式で出会った男性に妻にならないかと告げられる。友人の結婚式で育った環境からか男勝りで恋愛に興味なしのヒロインに何度もアプローチを続けプロポーズまでする男性。プロポーズの表向きの理由とかそれが原因でのすれ違いなど鉄板の展開だが、他HQに比べて粘着質なところが少ない印象。男性は元スポーツマン、ヒロインの兄たちとヒロイン自身のキャラが存外シンプルな気質だからかな。あと珍しくヒロインにあからさまな害意を持っていたり手前勝手なキャラがおらず、周囲の人間ほとんどがヒロインを大切に思っているというところが良かった。外的障害が少なくヒロイン自身の意識改革がハッピーエンドに至る鍵なあたりコアなファンにはもの足りないかもしれないけど。

君にすべてを捧ぐ (ハーレクインコミックス)
瑚白 ゆう ジュリア ・ジャスティス
友人の男性2人とヒロイン1人は昔馴染みで、金髪男性とヒロインは既に恋仲で後に結婚、黒髪男性もヒロインを好いていたが静かに身を引いたという背景。男性二人はどちらも軍人。何年か後、金髪男性は借金を残し死亡、黒髪男性の友人でもあるヒロインの元夫は実は浮気・博打・モラハラ夫とわかり、未亡人となったヒロインを守るため黒髪男性は借金を返済し仮初の結婚を申し込む。ハーレクインで男性が一途にヒロインを思い続けヒロインのために尽くすというのは珍しい気がする。ヒロインは黒髪男性に魅かれていくがその手をとるにはいろいろと心身の折り合いがつかず・・、男性側も付け込んだ形ってのがひっかかってるってかんじかな?どっちも魅かれあってるけど二の足を踏んでるじれったさを楽しむ話か。本筋以外の要素だが、自分が後悔するからって危険に飛び込むみたいなヒロインの行動には共感できない。ヒロインよりも男性側に感情移入して読んだ珍しい話。

素足の花嫁 (ハーレクインコミックス・キララ)
文月 今日子 インディア・グレイ
侯爵令嬢は思い出の詰まった屋敷を手放すことになったが、買い手は非情な開発業者らしいと聞き、屋敷の使い方に不安を感じた令嬢は売買を阻止できないかと不動産会社の友人になり済まし接触を図る。で、二人が恋に落ちる話だけど、それに至るまでには屋敷をめぐる腹の探り合いとか双方の出生の話とか過去の家庭事情とかも絡み読みごたえはあった。ヒロインの経緯にはえー・・って思うところはあるけども。背景が複雑めで状況が二転三転するタイプの話。エピソードを詰め込んでいるので台詞が多い。

アンダルシアの一夜 (ハーレクインコミックス・キララ)
斗田 めぐみ サンドラ・マートン
王子三部作の3冊目らしい。結婚に縛られる気がないプレーボーイ気質の青年と牧場の娘の話。青年の祖父は青年とヒロインの結婚を画策しているが双方にその気なし、しかし土地の所有権や契約の関係で結婚しなければヒロインは家を手放さなければならないというはじまり。つまるところ親の決めた許嫁同士が本当の恋人(夫婦)になるまでの話みたいなもんか(設定はかなり違うけど)。日本の恋愛漫画の描写に近いコミカルな演出が読みやすい。ジャンル的にはアレかもしれないけどね。設定は込み入っているけど話の流れはシンプル。